[風水と地球]
私達が生きていく上で必要な全てのものを与えてくれているのは、地球です。
たとえ、この世の誰の世話にもならずに生きてきた人間が居たとしても、地球が与える恩恵を受けずに生きることは出来ません。
地球は私達が働き、勉強し、運動し、休息する場所を提供してくれます。 地球は私達が口にするあらゆる食物を育んでくれます。
地球は海と雲と雨と川によって、豊かな水を私達に与えてくれます。
そして何より、地球は私達が生きていく上で最も不可欠なものであり――この星の上以外ではまず得られないもの、大気で私達を包みこみ、守ってくれています。
私達は地球で産まれ、地球の環境の中で生きているのです。 仮に地球が死んでしまったとしたら――その時は、私達地球に生きる生命も運命を共にすることでしょう。
死んでしまうほどのことではないとしても、ほんの少し地球が調子を崩してしまい、いまのような環境を維持できなくなっただけで、私達人間をはじめとする多くの生命には大きな打撃となります。
ただ生命活動に必要なものを提供されていると言うだけでなく、その環境に依存しているという事も含めて、私達人間は地球に「生かされている」と言う事が出来るでしょう。
私達人間は、個人だけでなく、種としての命をも地球の命と運命を共にしているのです。
ところが、私達のほとんどは、この「地球は生きている」ということを忘れてしまっています。 私達が食べている食料は全て地球の環境が産み出したものです。 しかし、私達は普段その事を意識していません。 私達が飲む水の全ては、地球がもたらす水の循環によって与えられているものです。 しかし、私達は普段その事を忘れています。 私達が呼吸する空気は、地球という環境が用意してくれているものです。 しかし、私達はその事を気にかけていません。
その結果、私達は地球の環境を気にかけることをせず、自らの利益を求めて地球を傷つけていきました。 それが、ここ数十年で急速に注目されてきた問題――環境破壊です。 私達人類が安易に行った数々の開発と工業化により、地球の環境は大きく変化しました。それも、私達人類が生き長らえていくのに極めて都合の悪い方向へと「悪化」していったのです。 私達の命は、地球という大きな命に包まれて生きているのに、私達はその地球という命を削ってしまっているのです。 それでは、私達は何故、そのような生き方を選択してしまったのでしょうか。
その原因は遙か昔――
人類の、文明の曙の時まで遡らなければなりません。
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